一般紙などで【自動運転】と報道される、新型セレナに搭載のプロパイロットはどこが【自動】なのか?

また、これは限られた条件下、テストコースで試乗しただけなので公道での精度は分かりませんが、混雑した高速道路でも周囲のクルマの形や大小をしっかりと認識し、前方に割り込みしてきた車両があっても適切な車間、速度を保つそうです。

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同システムの作動条件は、まず約30〜100km/h以内(実際の上限は、ACCの上限でもあるメーター読み114km/hか?)であること。そして同一車線内であることです。当然ながらカメラを使ったほかのシステム同様に、逆光や濃霧、白線が積雪で見えないなど気候条件によっては作動しません。

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作動しない場合は、表示などでドライバーによく分かるように明示されるほか、手放し運転などをした場合は、表示などによって二段構えで警告(ステアリングから手を離すと5秒ほどで警告音が出る)。作動方法は非常に簡単で、ステアリングにあるスイッチを2回操作するだけです。

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まず、プロパイロット用のスイッチを押すと、「Ready(レディ)」という待機状態になり、SET(-)スイッチを押すだけ。

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先行車が停止すると、3秒以内ならVDCで停止状態を保持し、3秒以上になると電動パワーパーキングブレーキが作動し、「プロパイロット」が一時停止。ステアリングの「RES」スイッチを押すか、アクセルを軽く踏むと復帰。

停止するのが3秒以内のノロノロとした渋滞や混雑時なら(同一車線内であれば)ステアリングに触れているか握っている必要はありますが、「プロパイロット」に運転をお任せできるわけです。

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7インチディスプレイには、メインスイッチ状態表示をはじめ、先行車検出表示、ステアリング制御作動表示、設定車間表示、設定車速表示がオンになります。なお、テストコースでの試乗では、最も車間距離を取ったロングの状態で走行し、ACCの設定速度は50km/h。なお、ACCの車速設定は5km/h刻みとなっています。

(文/塚田勝弘 写真/冨士井 明史、塚田勝弘)

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この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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