今回、従来の最上級グレードである「S」の進化版と、新たな最上級グレードとなる「GT(プロトタイプ)」、いずれもMT車を同条件で、比較しながら乗りことができました。
メーカー希望小売価格297万円の「S」と、それに対して34万5600円高のGT(プロトタイプ)。
果たして、ドライビングの満足度には価格なりの違いが明確にあったのかといえば、答えはノー。第一印象は、意外にも「S」にドライビングファンを感じるものだったのです。
その理由はタイヤとのマッチングにあります。いずれのグレードも、ミシュラン・プライマシーHP(215/45R17)を履いていますが、おそらく「S」は標準タイヤに完璧にターゲットを合わせたシャシーと感じられたのです。
それはブレーキやサスペンションから感じたことで、フルブレーキングをしたときの減速感も互角ですし、旋回しながらアクセルを開けていったときの粘り具合も同様。むしろ加速状態で適度にリアが沈み込む「S」の方が、安心してアクセルを踏んでいけると感じたくらいなのです。