実際、エンジン出力は207馬力へとアップしていますが、数値上の性能を上げることが目的ではないというのも86らしいところ。単純にパフォーマンスを向上させるのであれば、限定車の「86 GRMN」でやったように専用タイヤを開発してしまうという手段もありますが、それはスタンダードの86としては狙うところではなく、今回の大幅改良においてもタイヤに頼らないという点においてはブレていないと言います。
その一方で、ニュルブルクリンクの耐久レースに参戦し続けていることで得た知見は、しっかりとフィードバックされているのが、改良での注目点になります。
そのひとつが空力性能です。これまではフロントフェンダーの目立つ場所に置かれたエンブレムを移設し、フェンダーガーニッシュには空力デバイスが追加されています。また、イメージチェンジしたフロントバンパーも空力優先でデザインされたものだということです。