そして豊田章男社長は以下のように発表しています。
豊田章男 トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長
ル・マン24時間耐久レースに、ご声援を送っていただいた皆様に心より感謝申しあげます。本当にありがとうございました。TOYOTA GAZOO Racingは、「敗者のままでいいのか」と、あえて自分達にプレッシャーをかけ、今までの悔しさを跳ね除ける戦いを続けてまいりました。メカニック、エンジニア、ドライバー、そしてサプライヤーの皆さま…戦いに携わる全ての者が、力を尽くし、改善を重ね、「もっといいクルマ」となって戻ってこられたのが、本年のル・マンであったと思います。ついに悲願達成か…と、誰もが、その一瞬を見守る中、目の前に広がったのは、信じがたい光景でした。トヨタのクルマも、速く、そして強くなりました。しかし、ポルシェは、もっと速く、そして強かった…。決勝の24時間…、そして予選なども含め合計で30時間以上となるル・マンの道を、誰よりも速く、強く走り続けるということは、本当に厳しいことでした。チームの皆の心境を思うと…、そして、応援いただいた全ての方々へ…、今、なんと申しあげたらよいか、正直、言葉が見つかりません。我々、TOYOTA GAZOO Racingは「負け嫌い」です。負けることを知らずに戦うのでなく、本当の「負け」を味あわさせてもらった我々は、来年もまた、世界耐久選手権という戦いに…、そして、この「ル・マン24時間」という戦いに戻ってまいります。もっといいクルマづくりのために…、そのためにル・マンの道に必ずや帰ってまいります。ポルシェ、アウディをはじめ、ル・マンの道で戦った全てのクルマとドライバーの皆さまに感謝すると共に、また、一年後、生まれ変わった我々を、再び全力で受け止めていただければと思います。皆さま、「負け嫌い」のトヨタを待っていてください。よろしくお願いいたします。
『本当の「負け」を味あわさせてもらった』とは力強い言葉です。「しょうがないよね」「運が悪かったね」じゃなく、来年も挑戦するという姿勢が素晴らしい。
来年こそ、トヨタは優勝すると思います。また、来年優勝して再来年からもル・マンには出場し続けて欲しい。現地で自動車を通じて人生を楽しんでいる人たちを見て、そう感じました。
(clicccar編集長 小林 和久)