現行型の911は現在中古車市場に120台ほど流通していて、全体の平均相場はこの1カ月ほぼ横這いで推移しています。
しかし、グレードや年式を細かく見てみると、2014~2015年という高年式のGT3は平均走行距離に変化はないものの、約70万円も値落ちしているのに対して、スタンダードのカレラが約10万円の値上がり、カレラ4Sは約50万円も値上がりしています。
流通台数が少ないので、多少のブレではないかと考えられますが、これはライトサイジング化されたターボエンジンではなく、今後稀少となる自然吸気エンジンの911に乗りたい!という動きが早くも中古車市場に表れたとも捉えることもできます。
まだ、予兆というレベルの小さな動きなのでこのまま収まるかもしれませんが、空冷ポルシェのような値上がりを示す可能性があるので、今後注意深くチェックしていく必要があります。
「最新のポルシェが最良のポルシェ」と言われますが、オーナーにとっては最も思い入れの深いモデルが最良のポルシェということなのかもしれません。
(萩原文博)