最新技術を駆使したハイブリッド車でル・マンの総合優勝を争う、トップカテゴリーのLMP1-Hクラス。メーカー系チームのポルシェ・アウディ・トヨタの3チームが参戦していますが、最新技術を駆使したハイブリッド車ってどんな車なの?と思っていたら、編集部に「トヨタWEC 技術説明会」の案内がきたとの情報が! 早速、ペンとノートを持ってお勉強しに行ってきました!!
■ハイブリッドシステム
LMP1-Hクラスの一番の特徴は、エンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムによる戦い。少ない燃料でいかに効率よく速く走るかがレースのキーポイントになってきます。
■ERS(運動エネルギー回生システム)
放出していたエネルギーを回生・蓄積し、必要時に電気モーターを動かすのがERS。ERSには、ブレーキング時のエネルギーを回生するERS-K(運動エネルギー回生システム)と、捨てていた排気エネルギーを回生するERS-H(熱エネルギー回生システム)の2種類があり、どちらか一方を必ず搭載しなければいけません(両方搭載も可能)。
3チームのうち、ERS-Kのみを搭載しているのがアウディとトヨタ。昨年のWECシリーズチャンピオンのポルシェはERS-Kと、今年はERS-H両方を搭載しています。また、エネルギーを蓄積するエネルギー貯蔵装置は3チームともリチウムイオンバッテリーを使用しているんだとか。
トヨタが今年LMP1-Hクラスで走らせるマシンは、TOYOTA TS050 HYBRID。ブレーキによるエネルギー回生(ERS-K)とリチウムイオンバッテリーを搭載したハイブリッドシステムで、なんと、私達が普段目にするプリウスなどの量産ハイブリッド車に近いメカニズムなんだそうです!
レースカーは市販車とは次元の違う、全く別のクルマというイメージでしたが、一部はレースカーに近いシステムってなんだか嬉しいですよね。もっとも、レースカーがレースで必要なパワーは市販車の60倍! その点ではやはり異次元ですが、レースカーが少しだけ身近に感じ、ますます応援したくなっちゃいました(^^)