ちょっと“よそいき”な雰囲気。ジャガーXFがフルモデルチェンジ

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ボディの75%にアルミニウムを使った新しいジャガーXFは、いわばXEを引き延ばしたモデルといえます。同車より125mm長い2960mmのホイールベースに、285mm長い4965mmのボディを載せ、全幅は+30mmの1880mm、全高は40mm高い1455mmとなります。

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両者は外観もよく似ています。ヘッドランプの内側が下広がりか(XF)、上広がりか(XE)、リアコンビライト内のグラフィックが曲線か(XF)、直線か(XE)、といった細かい違いもありますが、XFの方が面積の広いフロントグリルを備え、6ライト(リアドアの後ろにも窓がある)のウィンドグラフィックを持っています。

どちらもスポーティでスタイリッシュですが、XFの方が、ちょっと“よそいき”な雰囲気ですね。

先代XFはまだ下位モデルがなかったので、BMW5シリーズやメルセデス・ベンツEクラスはもとより、場合によっては、3シリーズ、Cクラスといったパーソナルなドライバーズカーユーザーまでカバーしなければなりませんでした。

今回は、新たにXEがジャガーラインナップのボトムレンジに加わったので、XFはこれまでとは逆に、カンパニーカーを与えられるようなエグゼクティブ層に秋風を送れるようになったのです。

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ニューXFのディメンションにもそれは表れていて、ボディサイズは旧型(全長×全幅×全高=4975×1875×1460mm)とほとんど変わりませんが、ホイールベースを50mm長く取って、後席スペースを拡大しています。

新型XFは、「XJ」「XF」「XE」の間で共通したイメージを保ち、スポーティさを失わず、それでいてより裕福なお客さまを取り込むという、難しい課題をクリアしなければなりませんでした。

“THE ART OF PERFORMANCE”を謳うジャガーのニューモデル。果たしてジャーマンプレミアムの牙城というべき、高級セダン市場を切り崩すことができるでしょうか!?

(文と写真:ダン・アオキ/Office Henschel)

この記事の著者

ダン・アオキ 近影

ダン・アオキ

15年ほど勤めた出版社でリストラに遭い、2010年から強制的にフリーランスに。自ら企画し編集もこなすフォトグラファーとして、女性誌『GOLD』、モノ雑誌『Best Gear』、カメラ誌『デジキャパ!』などに寄稿していましたが、いずれも休刊。
諸行無常の響きあり。主に「女性と車」をテーマにした写真を手がけ、『clicccar』では「注目モデルでドライブデート」の撮影をさせていただいております。感謝。
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