ダイムラーは、ルーマニア中部のセベシュで、9G-TRONIC 9速ATの生産を開始したことを発表しました。ダイムラーはセベシュでの生産能力の拡大に300百万ユーロを投資し、約1.000人の新規雇用を創出するとしています。
9G-TRONIC 9速ATはメルセデス・ベンツの乗用車用最新型自動変速機で、世界初の9速の変速段を備えた自動変速機です。9G-TRONICには、後輪駆動のプレミアム車用、全輪駆動車用、ハイブリッド車用、プラグインハイブリッド車用のトランスミッションとしてバリエーションがあります。
当初9G-TRONICは、E 350ブルーテックに最初に採用され、GLEクーペ(C 292)には、最初のモデルシリーズから9G-TRONICが搭載されました。新しいEクラスでは、すべての型式で9G-TRONIC 9速自動変速機を標準装備しています。
ダイムラーによると今後数年間で、9G-TRONICは、縦置きに搭載されたエンジンを備える、ほぼすべての乗用車のモデルシリーズで使用されるということです。
メルセデス・ベンツ・カーズ、製造、サプライチェーンマネジメントの部門委員会のメンバーであるマルクス・シェーファー氏は「セベシュにおける生産の拡大に伴い、私たちは自動変速機の需要拡大に柔軟かつ効率的に対応することができる」とコメントしています。
自動変速機では、最近の燃費規制に対応して多段変速化が進んでおり、日本でもホンダが10速自動変速機を開発中であるという情報があります。
(山内 博・画像:ダイムラー)