国土交通省は、ドライバーが急病になったときに自動車を自動で停止させる「ドライバー異常時対応システム」のガイドラインを策定し、3月29日に世界に先駆けて公表しました。
ガイドラインの対象となるのは、「二輪車を除くすべての自動車」としています。
ガイドラインでは、ドライバー異常の検知方法として
1.システムによる「異常自動検知型」
2.「ドライバー押しボタン型」
3.「同乗者押しボタン型」
の3タイプを提示しています。
またガイドラインでは、運転者へシステムが作動したことを警報するプロセスを設けて、減速開始前に運転者に一定時間警報を発生させることを求めています。
その理由は検知方法の1.では誤作動が、3.では悪戯等が懸念されるからです。運転者に異常がない場合は、警報に応じて運転者が作動を解除します。
そしてガイドラインでは、自動車の減速度を制御し、後続車の追突や立ち席の乗客に考慮した緩やかな減速をすることを求めています。
さらにガイドラインでは、「同乗者への報知」 「他の交通への報知」を提示しています。
最近、新聞紙上では「大阪梅田での暴走事故」「バス運転手の急病」などドライバーの急病による事故の報道が目に付きます。
今回のガイドライン策定によって「ドライバー異常時対応システム」の開発が進むことが期待されます。
(山内 博・画像:国土交通省)