最も目をひくのは、三菱電機製という縦型9インチタッチディスプレイ。
まさにタブレット感覚でナビやエアコン、オーディオ、車両設定などを指先で操作できる優れもの。
「メイン画面」を中心に左にフリックすると「メディア」、右にフリックすると「車両設定」という3つの画面を容易に呼び出すことができます。
安全や快適装備、ドライバーサポートなど多機能化するクルマでは、ハードキーが増えることでインパネまわりの造形美を損なうことが多々あり、操作性を担保しながら機能美として具現化するのも容易ではありません。
スマートでクール、しかも適度な温かみを感じさせる「スカンジナビアン・デザイン」で表現される従来のボルボは、インパネ中央から数多くのスイッチが廃されていましたが、先述したように9インチディスプレイを中心にハードキーを8つまで減らすことでスッキリとしたセンスある空間に仕立てられているのはさすが。
肝心の操作性は、9インチタッチディスプレイの表示で「どこになるがあるか」、分かってしまえば比較的容易で、ナビやオーディオ、エアコン、車両設定などの代表的な機能は、深い階層まで探しにいく必要もほとんどありません。
スマホ連携では、「Apple CarPlay」に標準で対応し、電話やマップ、メッセージ(SMS)、ミュージック、Siri(音声認識)などが使えます。
さらに、赤外線方式を採用するこのタッチスクリーンは、手袋をしていても操作が可能とのことで、さすがスウェーデンを本拠地とするだけのことはあります。
そのほか、エンジンスイッチやドライブモードのロータリースイッチには、ダイヤモンド型の刻みが設けられているなど、細部にまでこだわりを感じさせます。
オーディオもこだわりのひとつで、スピーカーには、イギリスの高級スピーカーブランドである「BOWERS&WILKINS(バウアース&ウィルキンス)プレミアムサウンド・オーディオシステム」を45万円(税抜き)でオプション設定。
こちらは、世界で初めてサブウーファーをリヤホイールアーチに配置し、より多くの空気を振動させることが可能だそうで、超低音バストーン(20Hzまで)実現。
部分的にカーボンファイバーを使った250mmコーンを採用するなど、19スピーカー、12チャンネル、1400Wの迫力あるサウンドも享受できます。
(文/塚田勝弘 写真/佐藤靖彦)
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