オトコ2人で新型ロードスターに乗って鹿児島から東京までツーリングしてみた。その3:足元にも疲れない理由が!

もうひとつ、アクセルペダルも疲れない理由のひとつ。普通のアクセルペダルは上から支えている「吊り下げ式」で、踏み込む足の動きとペダルの角度変化にズレが生じるからわずかとはいえドライバーが感じないうちにストレスを生む原因になる。それが蓄積して疲れになるのだが、ロードスターのアクセルペダルは下側を支点にした「オルガン式」だからストレスを生みにくいのだ。

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世界中みまわしてもこの車体サイズでオルガン式ペダルを採用するのは、マツダとBMW(MINI)くらいである。クルーズコントロールがなくても大きな不満にならなかったのは、おそらくそんな運転環境の最適化の賜物だ。

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もちろん、ロングドライブで疲れを感じなかった理由にはシートもある。新型ロードスターは着座位置を下げるために他のマツダ車とは異なるハンモック構造のシートを採用しているが、それがまた秀逸。フィット感に優れ、体圧分布にも優れ、座り続けても姿勢が乱れることもなく、1500キロを超えるロングドライブでありながら座り疲れを一切感じなかったのは驚異と言わざるを得ない。

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ステアリングのテレスコピック調整がないのはどうなんだ?とか、シートリフターがない(座面前端の高さ調整機構は採用)から好みの運転姿勢を取りづらい、とか装備項目としての不満を感じるかもしれないが、いざ乗ってしまえばピタリとドラポジが定まるのは素晴らしいと思う。まるで、ステアリングが固定式で調整機構がシートスライドしかないのにいざ運転席に収まってみれば違和感なくフィットするロータス・エリーゼみたいだ。

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※その4に続く

(文:工藤貴宏/写真:前田恵介)

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この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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