ホンダが国内モータースポーツ体制を発表。ハイブリッドレーシングが消滅

モータースポーツは企業文化というホンダ。その国内モータースポーツの活動計画が発表されました。

二輪、四輪ともに海外でもトップカテゴリーでの勝利やチャンピオン奪還を誓うホンダのモータースポーツ活動。ここ数年にわたりチャンピオン争いから距離を置くことになっていた国内モータースポーツにおいても、復活の狼煙を上げる決意が参戦ドライバーやチーム関係者から聞くことのできた発表会となったのでした。

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スーパーGTとスーパーフォーミュラのダブルタイトルを誓う2016年の国内モータースポーツ。最大の変化ポイントは、スーパーGTにおいて、GT500にリソースを集中すること、そしてGT500「NSX CONCEPT-GT」のパワーユニットがこれまでのハイブリッドから、2.0リッターターボエンジンだけとなることです。

これにより、ホンダのハイブリッドパワーユニットによるスーパーGTへの挑戦は、ひとまずピリオドを打つということになります。

この件について、スーパーGTのプロジェクトリーダー松本雅彦さんは「サプライヤーの都合によりハイブリッドシステムを降ろすことになったが、これによってパフォーマンスがアップするともダウンするとも思わない」と気を引き締めている様子。

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ホンダのエースドライバーとして昨シーズンにGT500とスーパーフォーミュラで勝利をあげた山本尚貴選手は「昨年に引き続き、SUPER GTでは伊沢拓也選手とともにチームクニミツから、スーパーフォーミュラはTEAM無限から参戦することになりました。両カテゴリーとも昨年1勝ずつしているチームとマシンに乗れますので、その強みを生かして今年はさらに勝ち星を挙げられるように開幕戦から戦っていきたいと思います。目標はもちろんWタイトル獲得です」と決意を示します。

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そのほか、参加型モータースポーツとしてCR-Zを使った「Honda Sports & Eco Program」や、ナンバー付き車両によるワンメイクレース「N-ONE OWNER’S CUP」、そして今季からJAF準国内格式競技に格上げされた「FIT 1.5 Challenge CUP」といった四輪モータースポーツへのサポートについても短期的なマーケティングではなく、長期的なブランディングを目指し、継続的にやっていきたいといったアナウンスも聞くことができた、モータースポーツ活動計画発表会となりました。

(写真:本田技研工業/山本晋也 文:山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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