それでも操縦安定性と乗り心地の良さは、ライバル以上の仕上がりという、乗ってみると何ともジレンマを感じさせるものでしたが、GLCは現行Cクラスのプラットフォームを使い、待望の右ハンドル化がされているのが最大の朗報。
新型GLCのエンジンは、211ps/350Nmを発揮する2.0Lの直列4気筒BlueDIRECTターボにダウンサイジングされています。
組み合わされるトランスミッションは、トルコン付9速ATである「9G-TRONIC」で、ひとつのギアが受け持つ速度域が狭くなるため変速ショックとエンジン回転数の上昇が抑えられ、静粛性と燃費の両方を高いレベルで実現する利点があります。
気になるサイズは、全長4660mm×全幅1890mm×全高1645mmというワイドなボディで、大きく切れるステアリングにより最小回転半径は5.7mとなっているそうですが、全長4665×全幅1880×全高1675mmのBMW X3も最小回転半径は5.7mと同値で、日本ではとくにワイドな全幅が駐車場所や狭い場所での取り回し時に気になりそう。
それでも現行Cクラスに導入されている安全装備、全車に標準装備の「レーダーセーフティパッケージ」などにより安全、ドライバーのサポート機能も新しくなり、右ハンドル化されたことで一気にメジャーなSUVになることは間違いありません。
価格は「GLC 250 4MATIC」が628万円、「GLC 250 4MATIC Sports」が678万円、「GLC 250 4MATIC Sports(本革仕様)」が745万円。
なお、最大のライバルになりそうなBMW X3は591万〜787万円という設定。ほかにも、レクサスNXやディスカバリー・スポーツ、ポルシェ・マカン、アウディQ5、ジャガーF-PACEなど多彩なモデルが揃う激戦区に乗り込んできた新生GLCに注目です。
(塚田勝弘)