当時NSXで参戦していたドライバーの木下隆之がモリゾウをパスしたシーンでは、聞こえないはずの木下氏の「お先に!」という声が届いたような気がするというエピソードも明かしてくれました。
長年ニュルに参戦していた木下氏は、トヨタ(GAZ00 Racing)が参戦すると聞いて「せっかく日本のホンダが良くなってきたから、正直トヨタには来て欲しくなかった」という当時の心中を披露。
その心は、ドイツの地で日本のメーカーが軽い気持ちで参戦してかき回して欲しくない、というものだったようですが、成瀬氏からは真剣にやると言われたとそうです。
また、レース前の装備品のチェックで、モリゾウ(豊田章男社長)も重い装備品を抱えて列に並んでいるのを見かけた木下氏。「秘書とか他の人にお願いすればどうですか?」と聞くと、モリゾウは「ニュルに出た意味がない」と答えたことからその本気度がうかがえたそうです。
(塚田勝弘)
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