【東京モーターショー15・ベスト3】個人的ナンバーワンはまさに浪花節のスポーツカー

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MAZDA RX-VISION

えっ、このクルマは自動運転じゃない? モーターだって積んでいない?

……はいそうですが、それが何か?

なんかいいですよね、こういうの。マツダのみんなが「こういうの作りたいよね。どうですかみなさん?」と言って提案し、それを見たクルマ好きが「やっぱこういうのいいよね。カッコイイ。欲しいなー」といって目をキラキラ輝かせながら賛同する。 モーターショーの正しい楽しみ方じゃないですか。

そして積んでいる(と想定している)のは、泣く子も黙るロータリーエンジンですよ。モーターは積んでなくたっていいんです、これはモーターのようなフィーリングですから(笑)

現実的な話をすれば、RX-VISIONはこのままの姿で市販するわけでもないし、そもそもロータリーエンジンの市販化にはまだまだ解決しないといけない問題が残っています。だけど「ロータリーを忘れてないからね。本当はやりたくて仕方がないんだよ」というマツダからのメッセージはしっかり受け取りましたよ。マツダにとってロータリーは意地なんです(きっと)。そして涙なしには語れないロマンなんです。

というわけで絶対に市販してください、マツダのみなさん。よろしくお願いします。そしてこのクルマの市販を待ち望む人は、アテンザでもロードスターでも、もちろんデミオでもいいからマツダ車を買って、友人にも買わせてマツダを儲けさせましょう。そうすれば市販に一歩近づくってもんです。

それでは第2位いきましょう……

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NISSAN CONCEPT 2020 GRAN TURISMO

なんなのでしょう、このカッコよさ。今回の東京モーターショーがワールドプレミアでもないし、ゲームの中を走らせるためにデザインした絵に描いた餅的なクルマだし、もちろん自動運転でもモーター付でもない。そんなことはわかってます。だからどうしたっていうんですか? 見てください、この存在感。まるで日産の作ったスーパーカー。MID-4の再来みたいじゃないですか。

個人的には、存在感があってカッコよければそれだけで高ポイントです。ちなみにこのクルマ、風洞シミュレーションはしっかりとやっているそうで、空力的にはかなり優秀なんだとか。

そして「『GT-R』とは関係ない」のだそうですが、ヘッドライトとか、Cピラーの形状とか、テールランプはしっかりとGT-Rしてますよね。まさか次期GT-Rはこんなデザイン??

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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