【東京モーターショー15・ベスト3】どんなエンジンを積んでいるか想像するのもコンセプトカーの楽しみ

というわけで、『どんなエンジンを積んでいるのか想像するだけで、ショーの後も楽しめそうなコンセプトカー』の第2位は、トヨタ「S-FR」で決まり。

toyota_sfr

FRであること、6速MTを採用していることは公表されているので、内燃機関をフロントに積むことを想定しているコンセプトカーなのは間違いありませんが、肝心のエンジンについてはノーコメント状態。

ボディサイズからも、手頃な価格設定をイメージしているスモール・スポーツカーのコンセプト。そうなると専用エンジンを開発するというのは考えづらいものです。

とはいえ、トヨタで小さめの縦置きエンジンというと、タウンエースに搭載している1.5リッター「3SZ-VE」くらいしか浮かびません。タウンエースにしてもダイハツ系のインドネシア工場で生産しているくらいで、じつはトヨタにコンパクトな縦置きエンジンというのは見当たらないのが、このコンセプトカーのパワートレインを秘密めいたものにしているという面もあるのかもしれません。

そうして、トヨタ内部で適切なパワートレインが見当たらないからこそ、協業関係にあるマツダからロードスター用の1.5リッターを流用するという想像や、86/BRZの弟分として、スバルの1.6リッター水平対向エンジンを使うというアイデアが、コンセプトカーを眺めるオーディエンスから飛び出すのも、自然なのことかもしれません。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
続きを見る
閉じる