1982年に規定されたGr.A(国際グループA)規則は、4人乗り以上の量産車をベースとしたモータースポーツの規定で、ボルボは240ターボをGr.Aマシンとしてモータースポーツに参加します。
北米で限定販売されたホモロゲーションモデル「240ターボエボリューション」は、大型ターボチャージャーや水噴出システムなど当時最新のテクノロジーを装備したものだったといいます。
一方で、そのモデルをベースとしたレースカーは、ボルボらしいスクエアなフォルムから『空飛ぶレンガ(フライイング・ブリック)』と呼ばれたことでも知られています。そうした愛称が生まれたのも、アピアランスとパフォーマンスのギャップゆえのことです。
実際、1984年のETC(欧州ツーリングカー選手権)、DTM(ドイツツーリングカー選手権)から参戦をはじめたボルボ240ターボは、翌1985年にはそれぞれチャンピオンに輝いたのです。
ETCの最終レースが開催されたのが10月13日、まさしく30年前にボルボはモータースポーツの頂点を極めていたというわけです。
(山本晋也)