トヨタがマニュアルトランスミッション事業をアイシンへ移管

トヨタ、アイシン精機及びアイシン・エーアイの3社は、量産車の自動車用マニュアルトランスミッション(以下、M/T)に関する開発・生産機能をアイシン・エーアイへ移管することを、9月30日に発表しました。

index_ol_img_drp_mt01index_ol_img_drp_mt02

現在、アイシン精機はFF6速のBG6型・BH6型と、FR6速のAY6型・AZ6型をトヨタ向けに生産しています。現在の国内市場では、M/T車の割合が減っていますが、海外、特に途上国では、まだまだM/Tが主役を占めているという事情があるようです。

今回の移管により具体的には、まず、量産車向けのM/T開発機能は、2016年内を目処にアイシン・エーアイに集約されることになります。また、トヨタの国内生産分については、2016年2月を目処にアイシン・エーアイの国内工場への移管を完了する、予定です。

index_ol_img_drp_mt03index_ol_img_drp_mt04

海外生産については、アイシン精機が、フィリピントヨタ自動車部品およびトヨタキルロスカオートパーツの両社に、一部資本参加することで、M/Tの海外生産を受け持つことになる模様です。

アイシン精機とアイシン・エーアイは、今後、量産車向けのM/Tの開発を独立して行うとともに、アジアを中心としたグローバルな生産・供給体制を担うことになります。

一方、トヨタは、経営資源を量産型ではない次世代トランスミッションおよびそれに関わる車両性能の開発に集中することができ、「もっといいクルマづくり」を推進する体制を整えることができるとしています。

(山内 博・写真出典:アイシン精機)