今回発表された新型ソリオは、スズキが「コンパクトハイトワゴン(排気量1.5L、全高1550mm以上の2列座席5ドアワゴン)」と定義するクラスで、トップとなる27.8km/Lという燃費を誇ります。
ライバルは、トヨタ・ポルテ/スペイド、日産キューブ、ホンダ・フリードスパイクなどで、一部モデルはデビューからかなり経っているとはいえ、フリードスパイク・ハイブリッドの21.6km/Lと比べても抜きんでています。
スズキは、ソリオがクラストップを達成した主な要素として下記の3つを上げています。
●新開発プラットフォームで−100kgの軽量化
●新開発のKC12型デュアルジェットエンジン
●出力を向上させたISGなどのマイルドハイブリッド
スズキは今後のプラットフォームを3つに絞る戦略を掲げていますが、ソリオはAプラットフォームを採用。ほかに軽自動車のK、次期スイフトやSX4 S-CROSSはBプラットフォームがあります。
100kgもの軽量化は、パワートレーン・その他が約30%、ボディ関連が約30%、足まわりが約20%、内装部品が約20%。
かつて「1部品1g軽量化運動」を繰り広げたスズキでは、小型・軽量化の思想が徹底されているそうですが、新型ソリオも例外ではありません。また、今モデルでは全高が20mm下げられているのも効いていそう。
KC12C型エンジンは、91ps/6000rpm、118Nm/4400rpmというスペックこそ旧型と同値ながらも大幅な軽量化に加えて、加速性能(0-400mで約0.5秒短縮)を向上させています。
燃焼改善技術により圧縮比を12.5まで高め、さらにエンジン自体も全長で−12mm、高さを−31mm、幅を−7mmとすることで、軽量・コンパクト化を実現。
ISG(モーター機能付発電機)は、従来(軽自動車用)の1.6kW/1000rpm、40Nm/100rpmから、2.3kW(3.1ps)/1000rpm、50Nm(5.1kg-m)/100rpmと約30〜40%向上させています。
■ワゴンRが「S-エネチャージ」で新型ソリオはなぜ「ハイブリッド」なのか? 「ストロングハイブリッド」の年内投入は?
https://clicccar.com/2015/08/26/323632/
(文/写真 塚田勝弘)