国産ハイブリッドAWD車は大きく3タイプ、その違いとは?

AWDハイブリッドで、もっともシンプルなのがモーターが1個のタイプです。

デビューしたばかり(発売は2015年7月10日)のスバル・インプレッサスポーツHYBRIDは、ガソリン車と同様のAWDシステムのまま、トランスミッション内に駆動モーターをレイアウトしたもので、このカテゴリーに分類されます。

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そのほか、ハイブリッドAWDでナンバーワンの燃費性能となる29.4km/Lを誇る4ドアセダン「グレイス」をはじめとしたホンダの1.5リッター4気筒エンジンハイブリッド『i-DCD SPORT HYBRID』も、1モーターのAWDハイブリッドとなっています。

また、日産エクストレイル・ハイブリッドにも、4気筒エンジンとモーター、CVTを組み合わせた1モーター型のAWDが用意されています。こちらの燃費性能は20.0km/Lとなっています。

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エンジンとモーターの出力をトランスミッション部分でミックス、それをシャフトを介して前後に分配するという仕組みはインプレッサやホンダのワンモーターハイブリッドと同じでも、トランスミッション部分に2モーターをレイアウトしているタイプも存在します。

トヨタ、レクサスのFRベースのハイブリッドAWDが、その方式を採用しています。具体的には、レクサスLS600hやクラウンマジェスタFourなどが電気式CVTと呼ばれる2モータートランスミッションにトランスファーを組み合わせたAWD。なお、マジェスタの2.5リッターハイブリッドの燃費性能は19.0km/Lです。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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