【ゆとり世代のチョイ乗り報告】限定に弱い人は新型「フォード・マスタング」に要注意!?

ドライバーをとことん強気にさせる外観の豪快さとは裏腹に、ドライブフィールは至ってスマート。

新型で初めて搭載されるマスタング史上最もコンパクトな直列4気筒ターボエンジン(314ps/434Nm)は、出足こそボディの重さを感じるものの、アクセルを踏み込めばブロロロッとドスの効いたサウンドを車内に響かせながら前進します。

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正直なところ、ボディの大きさから「運転ヤバイかも……」と不安でしたが、思いのほか運転はラク。

というのも、ボンネットには2本の稜線があり、ボディの先端を把握するのに役立っています。リヤフェンダーの出っ張りも斜め後方の状況を掴みやすく、体感的に二回りほどコンパクトなクルマに乗っているような感覚で運転できてしまえます。

しかも、乗り心地はかなりイイ。

新型で初採用となるマルチリンク式リヤサスペンションは、アメ車と聞いて想像されるような荒々しさはなく、路面の凹凸をいなしつつ、スーッと撫でるように進む。パワーを余すところなく路面へ伝えることにも優れており、先述したコンパクト感と相まって、首都高速道路のようなストレートや狭いコーナーが連続する複雑な道でもスポーティに走らせられます。なんとも日本人好みの味付け。

さすがに駐車時には気を遣うものの、左ハンドルということを含めてもその大きさに嫌気が差すことはありませんでした。

なお、日本で運転しやすい右ハンドル仕様の通常版も2015年の後半に導入される予定。しかし、左ハンドル仕様なうえに、シートやインパネなどに「50th Edition」のロゴがあしらわれるのは、この初回限定版「50th Years Edition」のみ。つまり、通常版とはひと味違った所有欲と乗り味を楽しませてくれるモデルなのです。

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しかも、価格は465万円と輸入車の中では比較的リーズナブル!?  思わず、預金を確かめてみたものの……。初回限定版どころか通常版も、まだまだ先になりそうです。

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(今 総一郎)