②ドライバーラインアップ
このような理想のレース展開を実現した4人のドライバー。24時間、まさにノーミスでした。
カルロ・ヴァンダム選手、マルセル・ラッセー選手、ティム・シュリック選手、そして山内英輝選手。最高の4人だったと言って良いでしょう。
「ニュル24時間レースでは、絶対に焦ったり、自分のパフォーマンスを見てもらおうなんていうことを目指してはいけない。たとえば危ないマシンがいたら、追い抜いてしまうことも大切だけど、まずは相手の動きを予測することが大事。なにより、その一瞬ではなく、24時間走り切ることが一番大切なんだということを、山内選手にはアドバイスしたい」とは、初加入となったドイツ人選手のティム・シュリック選手。
ティム選手は2003年にニュルブルクリンク24時間レースに初参戦している39歳のベテランドライバー。昨年はニュルブルクリンク・ノルドシュライフェで開催されるVLN(ニュルブルクリンク長距離選手権)に年間クラス5勝。ニュル24時間レースではクラス優勝を果たしています。
日本ではあまり馴染みのない選手ですが、ニュルを知り尽くしたマイスターのひとりです。
そんな彼が、スバル/STIチームに加入したとともに、同じく今年初めてスバル/STIチームに入り、なおかつニュルの走行経験が絶対的に不足している山内英輝選手に与えたアドバイスは大変有効だったと言えるでしょう。
そこに、スバル/STIチームのニュルチャレンジにはお馴染みとなったカルロ選手とマルセル選手が、速くかつ着実にラップを重ねていく。。。
まさに完璧なドライバー編成でした。
(渡辺 文緒)