スバルのAWDが登場から49年目で累計生産台数が2000万台を突破

■悪路や雪上で高い操縦安定性を実現するシンメトリカルAWD

スバル(SUBARU)といえば、シンメトリカルAWDや水平対向エンジン、先進安全装備の「アイサイト」など、独自の技術により根強いファンを獲得してきました。同社は、2021年7月8日、看板技術のひとつであるAWD車の累計生産台数が2000万台を突破したと発表しました。

スバル・レオーネ
1972年に発売されたスバル・レオーネ(4WD)

1972年9月にリリースされた日本初の乗用タイプ全輪駆動車「スバル レオーネ 4WD エステートバン」に搭載されて以来、2021年6月末に達成。49年目での達成になります。

スバルの「AWD(All-Wheel Drive:全輪駆動)」搭載モデルは、現在では世界販売台数の98%を占めているそうです。そのすべて(2018〜2020年の暦年販売実績ベース。OEMモデルをのぞく)が水平対向エンジンとの組み合わせによる独自のシンメトリカルAWD。

SUBARU シンメトリカルAWD
e-BOXERのイメージ

シンメトリカルAWD最大の特徴は、縦置きに配置された水平対向エンジンを軸に、左右対称にレイアウトされたパワートレーンで、水平対向エンジンのもたらす低重心、パワートレーンの優れた重量バランスが同AWDの安定性、走破性を最大限に引き出しています。

ユーザーから絶大な支持を集めている、全天候型のAWDであり、多彩な路面で優れた走行性能を発揮します。

スバルでは、このハードウェアの強みに加えて、同社が掲げる「人を中心としたクルマづくり」の考え方のもと、クルマと乗員の一体感を高める造り込みを続け、年々アップデートを図ることで、高い次元での「安心と愉しさ」を高めています。

スバル・レオーネ
レオーネ4WDエステート・バンの走行シーン

同社の安全思想と走りの愉しさを支える中核技術として、約半世紀にわたって磨かれたAWD性能は、「CASE」時代、とりわけ電動車においても進化を続けていくと表明しています。また、日本をはじめ世界各地域で展開されている「e-BOXER」搭載車では、モーター駆動の応答性の高さを活かし、より緻密な AWD制御により、雪上や氷上といった滑りやすい路面での安定感や安心感、ラフロードなど悪路での走破性がより向上しています。

SUBARU シンメトリカルAWD
SUBARUのシンメトリカルAWD

さらに2022年発売予定のSUVで、EVの「ソルテラ」、2020年代中盤に発売予定のストロングハイブリッド車でもモーター駆動とAWD制御の協調により、さらに性能向上を果たすとしています。

電動化車両でも悪路や雪上などでの高い操縦安定性や走行安定性は不可欠で、スバルのこれからのAWDがどうなっていくかは、ブランド価値の向上にもつながる技術であるはずです。

SUBARUフォレスター
SUBARUフォレスター(AWD)のイメージ

塚田 勝弘

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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