エクストレイル・ハイブリッドは3列シート車なし、荷室の防水仕様なしとなると、ウリはどこなのでしょうか?
2WDの20.6km/L、4WDの20.0km/Lの燃費により、全車「免税」となるだけでなく、ハイブリッド化をとくに意識させることばく、それでいながら十分過ぎるほどの速さも手に入れた点にあります。
2WDは280万4760円〜、4WDは301万1040円〜という設定は一見割高に感じますが、このクラスのSUVで20km/L超えは大きなセールスポイント。
しかし、同じく「免税」となるマツダCX-5のクリーンディーゼル仕様は、18.4km/L。
エクストレイル・ハイブリッドよりも少し及びませんが、ガソリンよりも約20円〜25円安い軽油で済むメリットがあるのと、これくらいの差であれば走らせ方で実用燃費ではリカバリーできるかもしれません。
また、CX-5の車両価格はディーゼル仕様のFFで283万5000円〜エクストレイル・ハイブリッドよりも若干高め。
実際には、エクストレイルの「20X HYBRID エマージェンシー・ブレーキパッケージ」とほぼ同等の装備は「CX-5 PROACTIV」からとなりますから、293万7600円(2WD)と、CX-5の方が13万円ほど高くなります。
しかし、カタログを眺めると、CX-5はフロントサイドとカーテンエアバッグがベースグレードの「XD」でも標準なのに対して、エクストレイルはサイドエアバッグとカーテンエアバッグは残念ながらメーカーオプション。
CX-5の走りは、ディーゼルなら分かりやすいほどトルクフルで、操縦安定性、とくにステアリングのフィーリングなどは、個人的にはエクストレイルよりもCX-5の方が洗練されていて上かなという印象ですので、走り重視、あるいは高速道路を使ってロングドライブをする機会が多い方ほど、その魅力を実感できると思います。
(塚田勝弘)