スバル・レヴォーグが後から欧州仕様を作った3つのエピソード

自動車の開発というのはデビューする何年も前から始まっているものですが、実際レヴォーグの開発段階では日本市場だけを考えていたといいます。

たとえば、グローバル展開を考えるのであれば、仕向地の環境やニーズに合わせて、いまのレヴォーグのデザインにはならなかったというのです。

その代表的なポイントは、フロント開口部の大きさにあります。

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車格に対して、じつは小ぶりなフロント開口部。もし最初からトーイング(キャンピングカーなどを牽引すること)など欧州でのレジャーニーズを考慮していたら、もっと冷却性能を上げる必要が出てくるために、この引き締まったサイズ感は出せなかったということです。

実際、欧州仕様においてもトーイング能力は控えめな数値となるそうで、まさしくフロントマスクからして、日本仕様が軸にあることがわかるのです。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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