マツダ・デミオ
群雄割拠のコンパクトカーの中で、デザイン・走り・価格のバランスが高いのが「マツダ・デミオ」です。名だたるクルマを抑えて、日本・カー・オブ・ザ・イヤーを獲得するなど、その実力はお墨付き。
圧倒的なパワーと低燃費を誇るディーゼルエンジン搭載モデルが目を引きますが、価格は最低でも178万2000円とラインナップ中ではプレミアムな仕様。そこで、狙い目は1.3Lのガソリンエンジン版(135万円~)。
発進から加速での力感こそディーゼルエンジン搭載モデルより劣るものの、街乗りや高速道路を走る分には十分なうえに、燃費も最良値で24.6km/ Lと僅差。
日本そして欧州で高い評価を得ている“魂動デザイン”がオーナーのセンスを引き立てます。
ホンダ・フィット
「ホンダ・フィット」の最大の特徴は、コンパクトカーと思えないほど、圧倒的な広さと利便性を兼ね備える室内空間です。
燃料タンクをフロントシートの下に配置することでトランクスペースを稼ぐ”センタータンクレイアウト”をはじめ、エンジンなどのハードウェアを極力小型化。ホンダの掲げるMM思想(マンマキシマム・メカミニマム)のもと、小柄なボディに対して使えるスペースが多くなっているのです。独り暮らしはもちろん、ファミリーユースもこなせることでしょう。
パワートレーンはハイブリッドと、1.3Lと1.5Lのガソリンエンジンを用意。価格の安いガソリンエンジンモデルも魅力的ですが、ハイブリッドも168万1700円~と比較的リーズナブルなうえに、燃費も37.0km/Lを記録する点も見逃せません。
トヨタ・ヴィッツ
トヨタのコンパクトカーとして、1999年から日本をはじめ世界各国で販売されるモデルが「ヴィッツ」です。
現行となる3代目の特徴はバリエーションの多さ。ボディカラーだけで全17色。エンジンは他車と同じく1.3Lと1.5Lに加えて、自動車税がさらにお得な1.0Lもラインナップ。
艶やかな雰囲気を放つバーガンディーの内装が目を引く「Jewela(ジュエラ)」や、5速MTを搭載する「RS」などグレードも多岐にわたります。
自分好みに仕立てる楽しみはもちろん、そうして完成した“マイカー”だからこそ愛着が湧くのでは?
日産・ノート
ベテランドライバーはもちろん、ペーパードライバーにもオススメなのが「日産・ノート」です。
徐々に普及しつつある自動ブレーキ“エマージェンシーブレーキ”に加えて、日産ならではのクルマを俯瞰したような映像を映し出す“アラウンドビューモニター”も装備。駐車や幅寄せに自信がなくてもしっかりサポートしてくれるので安心です。
エンジンにスーパーチャージャーを組み合わせることで発進時からスムーズな加速を実現。わずかなアクセルペダルの操作で速度調整が楽々こなせるのも魅力的です。燃費も最良で25.2km/Lと良好。
また、2014年10月には日産のモータースポーツを手掛けるNISMOのノウハウが詰まった珠玉の一台「ノートNISMO」を発売。空力に優れるエアロパーツやスポーティな味付けの足まわりをはじめ、剛性を高めるためにボディにも補強が施されており、何気ない通勤・通学路も楽しめそうです。
スズキ・スイフト
軽自動車のメーカーというイメージが強いスズキが、2000年から製造するコンパクトカーが「スイフト」です。
現行型は2010年のデビューと、国産コンパクトカーの中では古参モデル。たしかに、トランクや室内空間ではライバルに一歩リードを許している部分も見受けられます。
しかし、その走りはいまもってなお第一線級。プラットフォームを刷新したほか、速度によってステアリング操作に対するタイヤの切れ角を調節する可変ギヤレシオステアリングを搭載。2013年7月には出力・トルクを下げずに動力を発揮する“デュアルジェットエンジン”モデルを追加。燃費も26.4km/Lとトップクラス。
そのほかにも、6速MTでクルマを操る楽しさを存分に味わえる「スイフトスポーツ」や、ヨーロッパ仕込みのセッティングが施された「スイフトRS」など、多彩なキャラクターにも注目。
(今 総一郎)