2015年のトヨタ モータースポーツ計画を整理してみた

トヨタのモータースポーツ活動は、クルマの持つ「夢」や「感動」を大切にしています。

TOYOTA Racing、LEXUS RACINGを通じて各国や各地域に根ざしたモータースポーツ活動を行っています。一方、GAZOO Racingではモータースポーツの裾野を広げ、クルマ好きを増やす事に努めるよりフレンドリーな立ち位置です。

…が、カテゴリーやドライバーさんも多いので前年との違いも含めて判り易くしてみました。

【TOYOTA Racing】

WRCやWEC、NASCAR、ダカールラリーなど主に海外を中心にシンボリックな活動を行います。また、全日本選手権のかかるスーパーフォーミュラーもこちらに含まれます。

■FIA世界ラリー選手権（WRC）

2017年の参戦を目指し、車両の開発を進めます。

参戦車両は、ヤリス（日本名：ヴィッツ）をベースとした4輪駆動車。TMG（トヨタモータースポーツ有限会社）が車両及びエンジンの開発テストを担当します。

トヨタはWRCに1973年から1999年（’96-’97年は休止）に参戦。この間に3度の年間チャンピオンを獲得しており、今回が今回が2期目です。が既に20年近く期間が開いており、実質的な継続性は無くなっています。

参戦車両：ヤリス WRC
　全長3910mm×全幅1820mm（現行モデル：3885mm×1695mm）  
エンジン：1.6リッター直噴ターボ
　※排気量・過給機共に現在のWRCの規定に準じます。

2015年テストドライバーは： ステファン・サラザン／セバスチャン・リンドホルム／エリック・カミリ　　サラザン選手はスバルの元WRCワークスドライバーでF1参戦経験が有ります。更に今期もTS-040のレギュラードライバーです。なお、2017年の参戦ドライバーは未定です。

■FIA世界耐久選手権（WEC）

世界耐久選手権はル・マン24時間（6/13）を含む全8戦で開催され、昨年は「TS040 HYBRID」で8戦中5勝をあげ、マニュファクチャラーとドライバーの2部門で年間タイトルを獲得しました。

今年も「TS040 HYBRID」で全戦2台体制で参戦予定です。昨年のV8ガソリンエンジンとモーター／ジェネレーターを前後に搭載した四輪回生／ハイブリッドシステムを熟成させて臨みます。なお、中嶋選手はWEC全8戦に出場します。WECを優先する為に、中嶋選手は今季スーパーGTへの参戦はない模様です。

［トヨタ・レーシング： TS040 HYBRID］

1 アンソニー・デビッドソン ／セバスチャン・ブエミ ／ 中嶋一貴
2 アレックス・ブルツ ／ ステファン・サラザン／マイク・コンウェイ

※名前の前の数字はカーNo。コンウェイ選手以外は全て元F1ドライバーです。

■NASCAR（アメリカで最も人気のあるカテゴリー）

ナショナルシリーズ全てに参戦します。 昨年に引き続き最高峰のスプリント・カップ・シリーズ、及びエクスフィニティ・シリーズにはトヨタ カムリを、キャンピング・ワールド・トラック・シリーズにはトヨタ タンドラで参戦します。

［NASCAR スプリント・カップ・シリーズ参戦体制］

ジョー・ギブス・レーシング（Joe Gibbs Racing）
　11 デニー・ハムリン／18 カイル・ブッシュ／19 カール・エドワーズ／20 マット・ケンゼス

マイケル・ウォルトリップ・レーシング（Michael Waltrip Racing）
　15 クリント・ボウヤー／55 ブライアン・ヴィッカーズ

※ドライバーは全て米国籍

■ダカールラリー

本年1月に行なわれた「ダカールラリー2015年」に参戦したトヨタランドクルーザー200の2台が市販車部門・ディーゼルクラスで優勝、準優勝となり、2年連続となる市販車部門ワン・ツーフィニッシュを達成しました。

［Team Land Cruiser TOYOTA AUTO BODY （TLC）］ 

1号車（ゼッケン343） 三橋 淳 / アラン・ゲネック ※優勝
2号車（ゼッケン345） ニコラ・ジボン / 三浦 昂

■全日本選手権 スーパーフォーミュラ 

国内フォーミュラレースのトップカテゴリー。2015年は小林可夢偉選手が国内レースに復帰します。

［スーパーフォーミュラ参戦体制］

ペトロナス チーム トムス
　1 中嶋 一貴／2 アンドレ・ロッテラー

コンドー レーシング
　3 ジェームス・ロシター

キグナス スノコ チーム ルマン
　7 平川 亮／8 小林 可夢偉

ケーシーエムジー
　18 中山 雄一

レノボ チーム インパル
　19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ／20 アンドレア・カルダレッリ

プロミュー セルモ インギング
　38 石浦 宏明／39 国本 雄資

■SUPER GT GT300クラス 

GT300クラスには、ハイブリッドシステムを搭載するトヨタプリウスが参戦します。

［GT300 エー・ピー・アール （apr） TOYOTA PRIUS apr GT］
31 嵯峨 宏紀／中山 雄一（スポット参戦から昇格）