ポテンザRE71Rは、ブレーキをかけながらハンドルを切り込んだ時や、旋回しながらアクセルを踏んだ時、先代モデルとなるポテンザRE11Aよりも明らかに横方向のグリップに余裕があるのだ。
もちろん魔法のタイヤではないから、ブレーキを強く踏んだままハンドルをたくさん切ってもグイグイ曲がる、というわけにはいかないが、グリップの余裕がある。
だから、ポテンザRE11Aと同じペースで走るのならカーブでグリップの余裕があり楽に走れるし、そのグリップの余裕を旋回スピードに使えばさらに速く走れるというわけだ。
しかも、ラウンドプロファイル(タイヤのトレッド面からサイドウオールにかけての形状)や新トレッドパタンのおかげでステアリングフィールがよくなっているからなのだろうか、タイヤが路面をとらえている様子がしっかり伝わってくる。
クスコ製のサスキットを組んだ86でポテンザRE11AとRE71Rを履き比べてみると、ラップタイムで1秒から1秒5くらいRE71Rが速かった。
グリップ限界が上がっているのに、滑り出しのクルマの動きは比較的穏やかだし、滑り出した瞬間の動きも予測しやすい。ドライバーの感性に合わせたチューニングは、グリップの限界領域でもちゃんと機能している。
強くて速いポテンザが帰ってきた。
その走りを含め、動画でお見せしよう。