事業者ではJX日鉱日石エネルギーと岩谷産業が8割近くを占めており、他の事業者は先行する2社の動きを窺っている状況。
その背景にはステーション設置コストに対する投資回収の不透明さが有るようです。
自動車メーカー全体のFCV販売計画台数や販売地域が明確でない事、ガソリンスタンドの数倍とされる設置費用、高額な運用費(5,000万円/年)などが足踏みを招いている主な原因と言います。
FCVに供給する70MPa(約700気圧)の水素を貯蔵するための圧縮機や蓄圧器、充填時の安全性確保で発熱を抑えるためのプレクーラーなどの機器だけでも2億円以上かかるようで、水素ステーションの設置費用を押し上げる要因になっています。
しかも政府の意向でガソリンよりも水素価格を割高にできないため、販価に上乗せできず、当面は設備費をペイできない状況。
ちなみに水素ステーション100ヵ所の黒字化には約20万台のFCV普及が必要と言われているようです。