「軽さこそ正義」を実感させられる新型アルトに軽の本質を見た!

アンダーボディの板厚を薄くしながらも超高張力鋼板を16%まで拡大し、スズキ初の樹脂製のフロントフェンダーやロアクロスメンバーを採用するなど、随所で軽量化を積み重ねていますが、曲げ剛性とねじり剛性は先代アルト エコと比べると約30%も向上しているそう。

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今回、最初に試乗したのは注目点のひとつ、オートギヤシフト(AGS)と呼ぶ、シングルクラッチのロボタイズドMT(2ペダル)で、こちらの詳細は別記事でご報告しますが、トランスミッションの出来の良さとともにその軽い出足に驚かされます。

CVTに乗り換えても軽さの印象はまったく変わらず、アクセルペダルに軽く足を乗せるだけでストレスなくスムーズに走り出します。

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バン仕様のMTにも試乗しましたが、これはスポーティカーか! と声を上げたくなるほど軽快に走るのには本当にビックリ。

商用バン仕様の音・振動面はともかく、乗用仕様の前席は、軽い割に乗り心地も思ったよりも落ち着いていてこれならストレスなく毎日の足にできそうという仕上がりです。

高速道路に乗っても直進安定性も予想以上に良好で、法定速度までなら安心して走れました。

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後席に座ると、後輪のタイヤハウスやリヤゲートからかなり大きめの音が侵入してきますし、前席との会話も大声を張り上げる必要がありますが、前席中心の使い方をする人が多いと思われるアルトなら大きな課題とまではいえないでしょう。

もちろん、前席も上級のワゴンRやハスラーと比べれば遮音材の使用も抑えられているのでしょうが、「価格と軽さ」こそアルトの魅力ですから、変に「重く価格が高く」なるよりも潔さも感じさせます。

■アルト エコと統合された新型スズキ・アルトは燃費も大きな魅力
https://clicccar.com/2015/01/21/289741/

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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