エンジンはBMWとのコラボで生まれた「Prince」ではなく、1.2L直列3気筒ターボエンジンで、PSAによる自社開発。「Pure Tech」にターボを組み合わせた直噴で、高効率化はもちろんアイドリングストップも当然搭載されています。
130ps/5500rpm、230Nm/1750rpmというスペックは、先代308の1.6L直列4気筒ターボの156ps/6000rpm、240Nm/1400-3500rpmと比べると数値では見劣りしますが、箱根の山でもパワー不足を感じさせることなく走りますし、6速化されたATは先代の4ATとは比較にならないほどスムーズなシフトフィールをもたらしてくれます。
さらに、上り坂では「スポーツモード」に切り替えれば、やや人工的な味わいではありますが、スピーカーから増幅されたエンジン音や、赤に変わるメーターなどがレーシーに演出。
スポーティムードだけでなく、高回転に張り付くことでアクセルやシフトレスポンスがクイックになり、ハンドリングもダイナミックになるなど、スポーツ走行も楽しめます。
新型308は完全にゴルフの呪縛が解かれている印象で、プジョーらしい乗り味とファンなハンドリングを備えていて、あえてゴルフではないという選択をするのも十分にアリと思わせる仕上がりといえます。
(塚田勝弘)