──改めて2014年シーズンを振り返るとどのような1年でしたか?
佐々木:一言で言うなら、チャンピオンを獲れる可能性が多分にあるシーズンでした。ただライバル勢も強かった。
とくにFIA勢の速さ、安定感は強く、それは僕らに足りなかった部分だと思います。振り返ると色々なチャンスを落としてしまった。どんなにダメなときでも、例え表彰台に挙がるチャンスが無いレースだったとしても、何が何でも「1ポイント」でも持ち帰る!という気迫が……鬼気迫る気迫が足りなかったのかもしれないですね。
──強豪ぞろい、レベルが高いからこそ、1ポイントに左右されるのがGT選手権。そこが観る側にとっては魅力なのですが、戦う側としては少しのミスも許されない。と考えていくと傍目的には……ヒューマンエラーは悔やまれますが……。
佐々木:それも含めてGTレース。特に反省点としては、僕らが得意とするラウンドを落としてしまったこと。確かに振り返れば悔やまれることはありますが、1戦、1戦、チームワークも確固たるものになっていきましたし、車も毎レースごとに少しずつ正常進化を遂げることが出来た。その進化する過程に携われたことはとても面白かったですね。
──具体的にはどの辺りを進化させていったのですか?
佐々木:エアロダイナミクスもあらゆる方向から追求しましたし、よりコーナリングスピードを高める方向でセッティングを進めていきました。
鈴鹿(サーキット)の130Rでは全開で行ける車に仕上がっています。ドライバーも乗っていて非常に楽しい車になっています。
──ドライバーが楽しい車っていう言葉が何より、魅力的な仕上がりを想像させますね。
佐々木:シーズンスタート当初よりチームの合言葉とも言えるのが「より、(決勝に)強い車をつくろう!」。
それは最後尾スタートとなったRd7のタイの決勝で、5位まで追い上げたのですが、追い上げの走りを披露出来たことで、車の高いパフォーマンスを見せることが出来たと思います。強い車に仕上がりつつある。この手ごたえを明確に感じられたことは今シーズンの大きな喜びですね。
──2014年は、86/BRZ ワンメイクレースにBRZで参戦されていましたよね?
佐々木:僕が参戦したのは数戦ですが、SUBARU×KOTA RACINGとして、若手育成の一環で参戦しました。昨年はシーズンを通して5台~7台体制でしたね。