動力性能では、1298ccのデミオが92ps/121Nm、1197ccターボのポロが90ps/160Nmで最高出力はほぼ同等、最大トルクではポロの圧勝。
実際に中・低速域のトルク感はポロの方が一枚上手で、DCT(デュアルクラッチトランスミッション)である「7速DSG」は、極低速時の発進性ではATに譲りますが、変速フィールのスポーティさではDCTの方が上でしょう。
とくに箱根の山中のようなアップダウンの激しいところでは、デミオ・ガソリンは少し回して上げないとパンチ不足も感じるシーンも時折ですか顔を出します。
一方のポロは、最高出力の割に高速道路での再加速といったシーンでもDCTの恩恵もあって数値以上の加速フィールが得られます。
乗り心地は好みがありそうですが、全体に硬質でフラット感のあるドイツ車らしいポロに対して、デミオは国産コンパクトカーとしてはよく足が動く印象。個人的には少しポロは硬すぎる感じもします。
燃費は、24.6km/LのATを擁するデミオの勝ちで、22.2km/LのポロはVWが自慢する実燃費の高さが本当だとしてもハイオク指定となるのは痛いところ。
後席は、若干ポロの膝まわりが広く感じますが、デミオも頭上まわりに余裕がありますから大差はつかず、荷室もVDA方式でともに280Lと、デミオがポロを意識したのでは? と思わせるひとつの項目となっています。
価格差を考えると本来は、デミオ・ディーゼルをポロにぶつけるべきで、そちらの比較はまた次回に譲りたいと思います。
■新型フォルクスワーゲン・ポロはデザインのどこが「新型」か?
https://clicccar.com/2014/09/15/268342/
■新型フォルクスワーゲン・ポロの装備はどこが「新型」?
https://clicccar.com/2014/09/16/268373/
■フォルクスワーゲン新型ポロの走りはどう変わった?
https://clicccar.com/2014/09/17/268444/
■新型デミオのガソリンも軽やかな走りで捨てがたい!
https://clicccar.com/2014/10/07/271932/
(塚田勝弘)