ハイブリッド「S-エネチャージ」搭載のワゴンR登場で、軽ハイトワゴン市場はどう変わる?

8月の軽自動車販売台数では、タントの1万2979台に対し、1万581台で2位のワゴンRは8月25日に一部改良後仕様が発売になっていますから、今後台数の増加が予想されます。

WAGON_R_009「S-エネチャージ」などにより、ワゴンRの燃費は最高で32.4km/L。長年ライバルであるダイハツ・ムーヴは最高で29.0km/L。

「S-エネチャージ」搭載の「FZ」は、2WDが132万円台、4WDは150万円に迫る上級仕様となっていますから同クラスでも価格は高めで、ムーヴでいえば、ターボ搭載の上級仕様と同じくらい。もちろん、ワゴンRスティングレーとムーヴ・カスタムの関係性も似たようなものです。

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しかし、ガソリン高のいまでは車両価格はもちろん、燃費への評価もより厳しくなっていると想像できるだけに、このタイミングでのワゴンRの燃費向上が台数となってどう出るでしょうか。

7月、8月とムーヴよりも売り上げ好調な日産デイズは、eKワゴンとともに7月に受けた緊急の一部改良で30km/Lに大台に突入。

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とくにデイズの好調は、販売力の差だと思いますが、泣き所の衝突回避・被害軽減ブレーキの設定がない割に大健闘していて、追加されればもう少し台数を伸ばすかも知れません。

軽で初めて「JNCAP」の総合評価で5つ星を獲得したホンダN-WGNは、8301台と前月比で73.8%。お盆休みのある8月とはいえ、7月から約3割減っています。

Honda_n_wgnN-WGNは5月に特別仕様車の「コンフォートパッケージ」」を設定したばかりですから、ワゴンR対策としてテコ入れがすぐにあるとは考えにくいですが……。

いずれにしても軽自動車は、今回取り上げた軽ワゴンだけでなく、来年4月の軽自動車税増税前の駆け込み需要対策として各社(各車)何らかの手を打ってくるはずで、選び時はこれから春までがひとつの勝負時かもしれません。

■ワゴンRの「S-エネチャージ」6秒間の加速アシストは体感できない?
https://clicccar.com/2014/09/04/266637/

■「S-エネチャージ」以外のスズキ・ワゴンR/スティングレーの注目装備は?
https://clicccar.com/2014/09/03/266626/

■スズキ・ワゴンRはハイブリッドではないの?
https://clicccar.com/2014/09/02/266621/

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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