スズキ「キャリイAGS」軽自動車唯一のロボタイズドMT

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キャリイKCエアコン・パワステ装着車に追加されたAGSですが、従来の5速MTをベースに自動化したのではありません。

5速直結(ギア比:1.000)のユニットを使っているのは変わりませんが、1~4速と最終減速比をローギヤード化しています。

具体的には、最終減速比でいうと、5速MT車が5.125となっているのに対して、5速AGS車では5.375となっているのです。つまり、燃費性能では不利な条件であるにもかかわらず、燃費性能を向上させているのです。

単なる自動クラッチ・シフトではなく、エンジンと協調制御を行なうことが、燃費測定での優位性につながっているといえそうです。

また、ローギヤード化したことで、登坂性能など軽トラに求められるパフォーマンスも向上していることが期待できます。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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