クラウンにトヨタ史上初のフルタイム4WDハイブリッドを追加

クラウン(マジェスタ、ロイヤル、アスリートの各シリーズ)に、トヨタ車として初のハイブリッドフルタイム4WDが追加されました。

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このハイブリッドフルタイム4WDシステムは、2.5リッター4気筒エンジンにトルセンLSD付きトランスファーと新開発のハイブリッド用トランスミッションを組み合わせたシステムとなっています。

とはいえ、これまでもトヨタのハイブリッドカーに4WDは設定されていました。現行モデルでもエスティマやヴェルファイア、アルファードといったミニバン系のハイブリッドでは「E-Four」と呼ばれるリヤに駆動モーターを持つ機構となっています。

しかし、そうしたフロントと独立したリヤモーターを持つハイブリッドは、加速時やスリッピーな路面ではリヤモーターが駆動するものの、通常走行時にはフロントのエンジン・モーターを最適に使い分ける動作の、パートタイム4WDといえます。

ですから、LSD付きのトランスファーを持つクラウンのシステムは「トヨタ車として初のハイブリッドフルタイム4WD」といえるのです。その前後トルク配分比は前40:後60をベースに、50:50~30:70までの可変式となっています。

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なお、トヨタ車としてはハイブリッドフルタイム4WDは初めてになりますが、トヨタの製造するモデルとしてはレクサスLS600hが、すでにトランスファーによりフロントに駆動を伝えるハイブリッドフルタイム4WDとして存在しています。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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