日産「デカードパワートレーン」工場で、自社とベンツのエンジン生産を開始

スカイライン・ターボにダイムラー製2.0L DOHCターボを搭載し、話題を呼んでいますが、今度は日産のテネシー州デカード新工場で、インフィニティ「Q50」スポーツセダン(日本名スカイライン)とメルセデス・ベンツCクラスに加えて、その派生車種に搭載する2.0L 4気筒ガソリンエンジンをテネシー州デカードの新工場で組み立てを開始すると発表しました。

Infiniti Decherd Powertrain Plant begins assembly of 2.0L turbo engines for Infiniti Q50 and Mercedes-Benz C-Class新工場で組み立てられる最初のエンジンは、ダイムラー製の2.0L 4気筒ターボガソリンエンジンで、インフィニティ「Q50」スポーツセダンのヨーロッパ向けモデルとアラバマ州タスカルーサで組立てられるメルセデス・ベンツCクラスに搭載されます。

Infiniti Decherd Powertrain Plant begins assembly of 2.0L turbo

新工場の祝賀イベントには、テネシー州の州知事のビル・ハスラム、インフィニティの責任者であるヨハン・ダ・ネイシン、インフィニティアメリカの副社長マイケル・バーチュ、インフィニティデカードパワートレイン運営および電池工場副社長ゲリー・エドワーズ、そして、メルセデス・ベンツのエンジン生産デレクターを務めるエルハード シュレッテーラーが出席。

祝賀イベントで、ダ・ネイシンは、「この新工場の稼働は、私達の製造拡大の第1歩です。インフィニティは成長を促進するために能力増強が必要です。我々の成長は商品ラインナップの拡大により推進します」と話しています。

同工場は、ルニー日産アライアンスがダイムラーAGとの結んだ強力なコラボレーションを具現化したもので、年間生産能力は最大で25万基のエンジンに達するとのこと。

インフィニティはすでに、今年の後半からロングホイールベースバージョンの「Q50」スポーツセダンとロングホイールベースバージョンの「QX50」クロスオーバーの中国での現地生産を中国市場向けに開始すると発表していますが、来年には「Q30」プレミアムコンパクトカーの生産をイギリスで開始し、世界市場に向けて展開。

新型Cクラスは、日本でもすでに既存オーナーに向けてのセールス、前受注も開始されていますが、今後、ルノー日産アライアンスとダイムラー社の提携がどこまで進むのかにも注目が集まります。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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