ニュル24時間『佐々木孝太 直前インタビュー』

――コースはすぐに覚えられましたか?

佐々木:初めてニュルを走る前は、グランツーリスモで覚えましたよ(笑) どっちに曲がっているかを覚えるのはグランツーは役立ちます。実際にコースを走った後は、楽しくてすっと頭に入りましたね。

――ニュルは1度、北コースを車でドライブしたことがあります。ゆっくり走るならまだしも、200近くあるコーナーはブラインドコーナーもあるし、アップダウンもすごく激しい。24時間、レーシングスピードでバトルするというのは想像を絶するのですが、いくらプロとはいえ怖くはないですか?
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佐々木:24時間、1周たりとも同じコース状況は無いので毎回新鮮で、楽しくて難しい。でも怖いという感覚は僕には無いんですね。ただ、いつでも死とは隣り合わせだなということは明確に受け止めています。その危機感がミスコースを無くしているんだと思う。

――プロが持つ全ての五感を呼び起こして走るサーキットなんですね。

佐々木:そうですね。より集中力は高まると思います。油断したら危険と隣り合わせだからこそ、集中する。そして何よりも走ることが楽しい。
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――全長25㎞。その集中力は保たれますか?

佐々木:ニュル24時間ではイエローフラッグがよく出るんですね。イエロー区間は60㎞/h制限。GPSで速度は計られているので制限速度を上回ると即座にペナルティになる。そのイエローが出たときは……気をつけなくてはいけない区間だけども、スピードを落として走るからドライバー的には少しだけ一息出来る区間でもありますね。あと、本当に1周、1周コース状況は変わるのでそういった部分も集中力が持続出来るところ。天気ひとつとってもそうで、スタート地点はドライでも高低差が300mもあるので、奥は土砂降りということもニュルでは起こるんですよね。

―――日本ではありえないことですね。でもお話を聞いていると佐々木選手はニュルと相性がよさそう。

佐々木:うん、そうかも(笑) ニュルも、海外のレーススタイルも性に合うなって感じています。とくに2011年、初めてスバルチームからWRX STIで走らせてもらってクラス優勝したときに、これぞモータースポーツの原点なんだと強く思いました。レースの魅せ方、取り組み方、ファンの受け入れ態勢などなど、すごくモータースポーツが愛されている国だということを感じることも出来ましたね。

―――改めてニュル24時間、2014年の意気込みを。

佐々木:2011年、2012年とWRX STIクラス優勝を手に入れることが出来ました。昨年、2013年も3連覇を狙っていきましたがクラス準優勝に。改めてニュル24時間の難しさを痛感しました。今年は昨年の想いものせて優勝を獲りにいきたい。チームの士気も高く雰囲気もすごくいい。チーム一丸となってひとつの目標に向かって24時間先のゴールを目指します。
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ニュルブルクリンク24時間耐久レース

■参戦車両

SUBARU WRX STI NBRチャレンジ2014

 

■ドライバー

吉田寿博選手(日本)

佐々木孝太選手(日本)

カルロ・ヴァン・ダム選手(オランダ)

マルセル・ラッセー選手(ドイツ)昨年より加入

 

ニュルブルクリンク24時間耐久レース J SPORTS 放送時間

【Part 1 スタート】6/21(土)22:30〜6/22(日)1:00

【Part 2 夕暮れ】 6/22(日)3:00〜5:30

【Part 3 夜明け】 6/22(日)15:30〜18:00

【Part 4 ゴール】 6/22(日)21:30〜24:00

※全て日本時間

放送チャンネル : J SPORTS 3

放送予定等の詳細は……http://www.jsports.co.jp/まで!
 
(鈴木 珠美)