実行する前に調べよう! その改造は合法なの?
自動車は便利な道具でもあり、人によっては趣味のアイテムでもあります。買ったまま乗っているよりも、なにかしら変更を加えたほうが便利なこともあるし、魅力的に見えることもあるでしょう。
ただ、自動車というのはひとたびなにか起こると、人に危害を加えたり、人に迷惑を与える危険性を持っています。したがって、不適切な変更、改造は法律で禁じられています。そういった不正改造は、知らずにやっていても犯罪になってしまうので、注意しておく必要があります。
この6月度(6/1-6/30)は「不正改造車排除」の強化月間となっているので、これを機会に、どんなことをすると不正改造にあたるのか、どんな迷惑や危険につながるのかを再確認しておきましょう。
1.灯火類の色の変更
色つきのテールランプレンズをクリアレンズに交換したりすると、クルマの印象がだいぶ変わりますよね。でも、それによって灯火光まで変わってしまうのは不正改造にあたります。
制動灯や方向指示器灯などは、投光の色が定められていて、その他の色を使うと他の交通に誤認を与えて事故を誘発する危険があり、とても危険だからです。
2.基準外のウイングの取り付け(特に幅広のもの)
レーシングカーのような大きなウイングを装着すると、スポーティでカッコよく見えるようになるかもしれません。でも、基準に適合しない形状やサイズのウイングは不正改造になります。他の交通の安全の妨げになりますからね。
特に幅広のものを装着して不正改造となるケースが多いようです。歩行者を傷つける事にもなりかねません。純正外のウイングを装着しようとするときは、形状やサイズなどが保安基準に適合するものを選び、適切な方法で取り付けましょう。
3.タイヤのハミ出し
タイヤ・ホイールが内側に引っ込んでいると、電車みたいでカッコわるいと思う人も多いようです。そこでタイヤ・ホイールの面とフェンダーの面をそろえると、「ツライチ」といってカッコいいとされます。
でもそれを超えてタイヤやホイールが車体よりも外側にハミ出してしまうと不正改造になります。タイヤ・ホイールがハミ出していると、歩行者などに対しても危ないし、車体などと干渉する危険もあるのでやめましょうね。
4.着色ウインドウガラス
最近は後席ウインドウからリヤウインドウは暗いガラスが標準装備されている車種が多いですね。でも、フロントウインドウや運転席/助手席のサイドウインドウに濃い色の着色フィルムを張ると不正改造になります。気をつけたいのは透明なフィルムを張っても違反になるケースがあるということです。
車種によっては純正のウインドウにも多少色がついているんですね。そして一見透明に見えるフィルムでも多少は光の透過率が下がるものです。そこで、色つきではないフィルムを張っても、基準となる光の透過率を満たさなくなり、不正改造となってしまうことがあるのです。フロントウインドウや前席のサイドウインドウの色が濃くなると、夜間などに外がよく見えなくなってしまって危ないので気をつけましょう。
5.不正マフラー
モータースポーツを楽しむ際には、その排気音というのも大きな魅力です。また競技車両の排気音がなぜ大きいかというと、消音しないほうがパワーが出るからなんですね。でも、だからといって公道を走る自動車の消音器(マフラー)を切断したり取り外してしまうと不正改造です。だって、みんながいつもあなたのクルマの音を楽しみたいわけではないですからね。
うるさくて困る人もいるわけです。騒音も立派な公害のひとつです。マフラーを交換したければ、ちゃんと保安基準に適合したスポーツマフラーを装着しましょう。
6.不正な警音機
警音機(一般にハンドルの真ん中を押して鳴らすいわゆるホーンとかクラクションというもの)は、警告を発するための装置ですから、ある程度大きい音が出たほうがいいんですが、あまり音が大きすぎても不正改造になります。だって大きすぎる音はやっぱり迷惑ですからね。
また、音楽の好きな人からすれば、あの単調で無粋な電気式ブザーの音は気に入らないかもしれませんが、音が自動的に断続したり、音の大きさや音色が自動的に変化したり、運転席で変えられるようになっているものはやはり不正改造です。そもそも警音ですから無粋でもいいんですよね。
また純正外の部品を取り付けるときには保安基準に適合するものを選ぶようにしましょう。
■自動車点検整備推進協議会HP(点検.com)
http://www.tenken-seibi.com/husei/index.html
■国土交通省HP
http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/02altered/index.html
(まめ蔵)