富士重工業がEV市場に再参入か?

富士重工業の吉永社長が米国のEV市場に参入する意向を示した模様。  

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これは日経新聞や産経新聞の取材で判明したもの。

同社は米カリフォルニア州の環境対応車販売強化を義務付ける「ZEV規制」に対応するため、昨年秋に投入した「インプレッサXV(HV)」、2017年に投入予定の「VIZIV(PHV)」に続く第3弾として自社開発のEV投入を検討している模様。 

「ZEV規制」では2018年までにカリフォルニア州内で販売する車のうち、16%をゼロエミッション車にするよう、自動車メーカーに義務付けています。 

ちなみに富士重工業では2009年6月に軽自動車「STELA(ステラ)」をベースにしたEV「スバル プラグイン ステラ」を国内の法人向けにリース販売しています。 

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同車はリチウムイオン電池を採用しており、エンジンルームに総電力量9kWhで最高出力64ps、最大トルク17.3kgmを発生するモーターを搭載。航続距離は当時の10・15モードで90kmでした。 

また満充電に要する時間は家庭用100Vの交流電源で約8時間、200Vで約5時間、専用の急速充電器なら15分でバッテリー容量の80%まで充電が可能。 

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(出展 富士重工業)

しかし、国内のインフラ整備が進まないことや、軽自動車の自社生産から退いたことからEV事業からも撤退。 

今回同社が米国に投入するEVはその際に蓄積した技術をベースに自社で開発を進めていく方針といいます。 

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吉永社長はEV事業への再参入について「米国が一番大事な市場」「年内に実務的な方針を固める」としているそうで、国内販売は需要動向を見極めて判断する模様。 

国内競合他社が開発を進めている小型車ベースのEVとは異なり、大型モデルとなる可能性も有るそうで、同社の今後の開発動向が大いに注目されます。 

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 (Avanti Yasunori) 

【画像をご覧になりたい方はこちら】  https://clicccar.com/2014/05/24/257101/

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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