先日、「カリフォルニアT」の日本導入を発表したばかりのフェラーリ。
5月16日にイタリア・マラネロで取締役会が招集され、2014年第一四半期の業績が公表されました。今期は「フェラーリ・カリフォルニア」の生産をほぼ終え、先述した「フェラーリ・カリフォルニアT」の納車が開始されていない状況にもかかわらず、すべての主要指標において好業績を達成しています。
なお、昨年5月にプロダクトの希少性を高めて高い残存価値を維持する、つまりブランド力を高めるために生産台数を削減する戦略的な決定がされていますが、2014年の第一四半期ではこの戦略の影響を受けないそうです。
販売台数は前年同期比で6%減となる、100台減の1699台にもかかわらず、売上高は6億2000万ユーロと12.5%の増加を達成。
純利益も前年同期比5%増の5700万ユーロまで伸び、営業利益も昨年と同等の8000万ユーロという高水準を維持しています。さらに、3月31日時点で約15億5000万ユーロというキャッシュフローを有しており、過去2年間における同期比としてほぼ倍になるとのこと。
また、売上利益率も上昇し、プロダクトへの大規模な投資を継続しながら前年同期比13%増と急成長を遂げているのも注目です。
地域別では、北米市場ではこの第一四半期でも好調で、納車が制限されている状況下にあって前年同期比8%増となる494台のフェラーリが納車されています。成長し続けている中東市場も前年同期比6%増の150台を納車。
気になる日本は57台も増加して128台となり、ほぼ倍増。中国は4%増の73台です。
欧州では英国が堅調で、前年同期比3%増の168台、ドイツは約30台減らして162台、お膝元のイタリアでは減少から増加に転じて13%増となる63台になっています。
(塚田勝弘)