毎年恒例となっている「世界の自動車オールアルバム」が発売されています。この本には日本でお馴染みの輸入モデルや国内メーカーの生産モデルにとどまらす、全部で世界40ヵ国241ブランド3400車種が収録されており、まさにアルバムと呼ぶに相応しい出来となっています。そこでここでは欧州ブランドでも、日本人にはあまり馴染みのない車種を紹介したいと思います。
■世界のトレンドはライトSUV
ライトSUVといえば、日本では約20年前に、初代RAV-4やCR-Vが大ヒットしたことが思い出されます。現在日本市場では落ち着いていますが、世界市場ではビックトレンドに成長。特に欧州では人気ジャンルで、フランスはシトロエンのC4カクタス(左上)や、イタリアはフィアットのパンダクロス(左下)。またドイツでは、オペルモッカ(右上)やBMWのX4(右下)等が人気を集めています。それにつけてもシトロエンC4カクタスは、ほとんどショーモデルですよネ。
■トヨタが欧州で仕掛けるアイゴ兄弟戦略も第2世代に突入
トヨタは欧州で、プジョー/シトロエンと合弁会社を設立して兄弟車戦略を展開してきました。トヨタアイゴをベースに、プジョーには108を、またシトロエンにはC1を供給。この戦略は着実に成果をあげ、先だってフルモデルチェンジを迎えました。第2世代の特徴は、プジョー108(左上)はプジョーの定番マスクを、またシトロエンC1(右上)は前衛デザインを採用。驚いたのはトヨタアイゴ(右下)で、何とフロントのデザインががバッテンマークですゾ! 正直、ピンクラ(ピンククラウン)以上にタマゲましたヨ。ちなみにリア(プジョー108・左下)も、ランプとバンパーの意匠がそれぞれ異なります。
■どんだけ似てるの?世界のVW軍団
世界販売台数でトヨタとデットヒートを展開しているVWは、日本ではゴルフやポロ、ビートルやトゥアレグ等がお馴染みですよね。でも実は南米や中国向けには、旧世代のプラットフォームを上手に使って、ラビタやゴル、サベイロといったリーズナブルな車種を供給しているのです。ただこれだけデザインテイストを統一されると「どんだけ似てんの?」と思う反面、「どんだけクルマの出来に自信があんのヨ?」と突っ込みたくなります。それくらいVWの自信を、強く感じる次第です。
(拓波幸としひろ)