富士重が「トライベッカ」後継車を開発すると米トヨタはカムリ生産を打ち切り?

富士重工業が米国向けに新型SUVの開発を進めている模様。 

新聞報道等によると同社は2005年にデビュー、今年1月に生産完了した米国向けのSUV「トライベッカ」の後継モデルを2~3年後に発売すると発表したそうです。

Subaru_Tribeca

米国の景気回復に伴いファミリー層などの間で大型SUVのニーズが広がっており、「トライベッカ」の後継モデルを望む声が大きいそう。

富士重工業は同車を米インディアナ州の生産子会社「SIA」(スバル・オブ・インディアナ・オートモーティブ)で生産予定で、車両価格は現在の主力車「アウトバック」や「フォレスター」より15万円程度高い400万円前後になる模様。

Subaru_TribecaSubaru_Tribeca
(トライベッカ 最終モデル)

ただ、同工場では現在主力の「レガシィ」の他にもトヨタ自動車の主力車「カムリ」を年間10万台程度生産しており、生産キャパの理由から今月中にもトヨタと受託生産契約打ち切りで合意する予定とか。 

これによりトヨタはカムリを自社の「TMMK」(ケンタッキー工場)などに移すことになり、富士重は空いたスペースを新型SUVの生産に充てる計画。 

TOYOTA_CAMRY

富士重にとって米国は世界販売の約半分を占める主力市場であり、現在も受注の多さに生産が追い付いておらず、顧客に長い納期を強いていると言います。 

同社は大型ピックアップトラックやSUVの販売が好調な米国勢に対抗すべく、現在3%程度の米シェアの引き上げを目指す戦略のようです。

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 (Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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