トヨタが世界最大市場の中国を舞台に現地製HVで勝負!

中国汽車工業協会によると、今年3月の自動車販売台数は217万台(前年同月比+6.6%)で、単月としての過去最高を更新した模様。うち乗用車は171万台(同+7.9%)でシェアは78.8%を占めています。 

本年1~3月の累計についても592万台(+9.2%)と好調を維持しており、うち乗用車が487万台(+10.1%)でシェアは82.2%。 

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乗用車では現地ブランドに次いでドイツ車の人気が高く、3月に34.5万台を販売、市場シェアは20.2%、1~3月累計では105万台を販売、シェア21.6%を確保。 

対する日系ブランドの3月の販売台数は26.2万台で市場シェアは15.3%、1~3月累計では69万台を販売しており、シェアは14.2%の状況。 

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中国に於ける自動車販売は2013年に2,000万台を突破、今年度は2,374万台の予想で、このペースで行けば2020年には3,500万台に達する見込みとされています。  

中国市場への進出で出遅れたトヨタは日産にも販売で先行を許しており、ホンダと共に追従する構図となっています。 

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そこでトヨタは北京モーターショーのプレスカンファレンスで「中国市場にて日系メーカーNo.1、ブランド別シェア3位となることを目指し、年間販売200万台規模の事業へと成長を遂げる事が中国事業の将来像」と説明。 

上海郊外の開発拠点を核に現地開発を加速させ、2017年末までに15車種を超える新車を追加投入予定で、6位に甘んじているシェアを早期に3位まで引き上げる考え。 

北京モーターショーでは年内に投入する現地生産車の新型「カローラ」と新型車「レビン」を初公開。来年には現地製HVユニットを搭載したHVバージョンを発売予定。

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新型カローラではHV比率を2割以上にしたい意向のようで、今後プリウスやカムリにも現地製HVユニットを搭載する予定と言います。 

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VWグループも中国との合弁会社で現地に適したPHVを共同開発&生産する計画でトヨタに対抗する構え。 

来年には中国政府が大気汚染対策を加速させるべく、これまでのEVやPHVに加えて、現地生産を条件にHVにも車両購入補助金を支給する動きが有ることから、日本勢にとっては有利に条件が揃うことに。 

中国を舞台に、欧米勢と日本勢の熱いバトルが繰り広げられそうな情勢となってきました。 

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 (Avanti Yasunori) 

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この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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