北京モーターショーに見る「現実的なエコカー=PHV/EV」とは限らない中国の事情とは?

SUVではレクサスNX、FCVではFCVコンセプトを展示したトヨタをはじめ、すでにお伝えしているとおり、三菱は2台のPHEVコンセプトカーを北京モーターショーで披露しています。 

LEXUS_NX

BMWは目玉の高級サルーン「ビジョン・フューチャー・ラグジュアリー」をはじめ、EVであるi3、ハイブリッドのi8を展示。

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FUTURE_LUXURY

また、ベントレーが「ハイブリッド・コンセプト」を、プジョーも「イグザルト」というコンセプトカーの4WDハイブリッドを披露しています。

PEUGEOTexalt

これからのモーターショーは北京に限らず、FCVやEV、PHVなどの「次世代エコカー」が注目されるのは間違いありませんが、じつは中国でも同政府の思惑どおりにひと足飛びには行かず、まずはハイブリッドを中心としたエコカーになる現実があります。

日本円で約94万円にもなる補助金が得られるEV、約55万円のPHVの厚遇ぶりが目立ちますが、実際には日本などと同様に補助金があっても車両価格やインフラなどを考えると、即普及させるのは非現実的。日経新聞などの一部報道によると、ハイブリッドも補助金対象車に加えるとか。

トヨタは中国でハイブリッドユニットの現地生産だけでなく、バッテリーなどの主要部品も現地調達する計画を立てています。

ハイブリッドも補助金対象車になれば、EVやPHVよりもコストを抑えられるだけ、車両価格も安く設定できますから、中国でもハイブリッドが主役になる可能性があります。

■三菱自動車 2台のPHEVコンセプトカーを北京モーターショーに出展
https://clicccar.com/2014/04/16/252315/

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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