4月20日のプレスデーを皮切りに開幕した世界最大規模の北京国際自動車ショー14で日系各社のHVモデル出展が目立ちます。
2015年より中国政府が現地生産を条件に、充電式EVやPHVに加えてHVにも1台当たり約25万円の車両購入補助金の支給を予定していることから、日系大手各社が揃って現地で開発しているHVを出展。
補助金支給により、現状では割高感が有るHVの実質価格がほぼガソリン車並みになることから各社が中国で専用HVの開発を急いでいるという訳です。
そこでトヨタは今回のハイライトとなる新型「カローラ」と新型車「レビン」を初公開。HVの基幹システムとなる現地製HVユニットを搭載して2015年に発売を予定。
一方、レクサスは以前から話題になっていた同ブランド初のコンパクトクロスオーバーSUV「レクサスNX」をワールドプレミア。
新開発2.0Lターボエンジン搭載で走行性能と環境性能を両立した「NX200t」と2.5LのHVシステム搭載により、クラストップの環境性能を誇る「NX300h」を出展。
トヨタは上海郊外の開発拠点を核に現地開発を加速。現在のラインナップ26車種に加えて2017年末までに15車種を超える新車を追加投入予定で、中国で6位に甘んじているシェアを早期に3位まで引き上げ、現状の倍増となる年間販売200万台規模の事業へと拡大する考え。
ホンダは2016年に発売予定のHV「Concept B」を初公開。中国市場向けに現地スタッフを中心に開発した5ドアハッチバックのコンセプトモデルで、レジャーを楽しむ中国の若い消費者の嗜好を取り込んだと言います。
また同社は東風ホンダから次期「スピリア」のコンセプトモデルを発表。エクステリアや動力性能、安全装備を含めた全てを刷新、「操って楽しいスポーティーセダンとしての新しいベンチマークを目指した」としており、年内の発売を予定。
日産は中国人デザイナーが手掛けた「Lannia(ラニア)Concept」を出展。
80年代以降に生まれた中国の「ポスト80s」世代をターゲットに開発したモデルで、セダンながらもフロントグリルからボディにかけて流れる「Vモーション」によりエネルギッシュ、且つしなやかなフォルムを表現。
同車の開発には市場調査段階から現地の中国人チームが深く関与しており、車名の「Lannia」は往年の「ブルーバード」にちなんで中国の「藍鳥(Lan Niao)」から命名したもの。
日産は昨年中国で127万台を販売、今年は15%増やしたい考え。低価格帯の「ヴェヌーシア」ブランドからまもなく80万円台のエントリーモデル「R30」を発売予定で、9月にはEV「リーフ」をベースにした「e30」を発売予定。
このように日本の大手自動車各社は新型車の投入と併せて、中国の合弁会社と共同で開発した現地製HVで攻勢をかける予定で、同様の動きを見せるVWやGMなど欧米勢とのシェア争いがいっそう活発化しそうな情勢となって来ました。
〔関連記事〕
2014年世界販売で首位3連覇を目指すトヨタとVWが激戦!
https://clicccar.com/2014/04/21/253148/
トヨタの新型車「レビン」復活! 【北京モーターショー14】
https://clicccar.com/2014/04/20/253260/
トヨタ 勢いづく欧州勢に「レクサス」で小型2ボックスやSUVに対抗か?
https://clicccar.com/2014/04/19/252637/
大幅刷新された 新型カムリ登場!
https://clicccar.com/2014/04/17/252853/
レクサスの新型SUV「NX」は2014年7月末に国内発売か?
https://clicccar.com/2014/04/16/252048/
【画像ギャラリーをご覧になりたい方はこちら】 https://clicccar.com/?p=253431