新型アウディA8のマトリクスLEDヘッドライトの「動き」がスゴい!

クワトロも、アルミボディも、ディーゼルもレースから市販車へフィードバックさせてきたアウディ。

今回の新型A8には、対向車や前走車などに、自動的に眩しくないよう調整するヘッドライト「マトリクス LED ヘッドライト」が採用されています。

Audi A8 Matrix LEDheadlight_1

まずはその「動き」をご覧下さい。

 

対向車と見立てた懐中電灯がある位置は暗闇が追いかけるようにヘッドライトを照射しない。

これまでも、対向車を感知してハイビームをロービームに切り替える仕組みはあったんですが、対向車を確認してロービームに切り替え、再びハイビームに戻るとき、確実に対向車がいなくなるまで戻せないので、ほんの少しだけタイムラグがあり、照らせない部分がある。それをほぼなくすことができたのがこの「マトリクスLEDヘッドライト」なわけです。

ABSが単に自動的にロックしないブレーキであるだけでなく、4つのブレーキを別々に制御できるように、ヘッドライトのハイ/ロー切り替えを自動でやるだけでなく、これまでの仕組みではできなかった細かな配光を可能としてくれるのです。

Audi A8 Matrix LEDheadlight

そこに使用されているのは25個のLED。そして、その配光の組み合わせはなんとおよそ10億通り! そんな切り替えをドライバーができるはずはできません。人間が楽になるという発想ではなく、安全に対して隙を作らないという姿勢がアウディブランドなのかも知れませんね。

(小林和久)

 

この記事の著者

編集長 小林和久 近影

編集長 小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務める。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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