春闘でベアと一時金について労働組合の要求に満額回答する方針を決めた日産。
2008年以来、6年ぶりに労使交渉で満額回答する方針のようです。
同社の組合はベア相当分3,500円/月、一時金5.6カ月分/年を求めていましたが、12日の正式回答でこれに満額で応じる模様。
一方、産経新聞によると2018年を目処にルノーと共通化した部品を使って生産する車種を全体の7割に相当する15車種以上に高める方針を明らかにしたそうです。
ルノー・日産アライアンスは「CMF(コモン・モジュール・ファミリー)」により、車両全体を「4つのモジュール」と「電子アーキテクチャー」に分け、これらのモジュールを自由に組み合わせて小型車から大型車、SUVに至るまで高効率、且つ高精度に組上げる新生産方式を採用。
日産はこの「CMF」第1弾として、2013年末より「ローグ(米)」、「キャシュカイ(英)」、「エクストレイル(日)」の生産を世界でスタート。
今年後半にはルノーの大型車や小・中型モデルにも展開予定で、2014年には新興国向けの「DATSUN」やルノーの小型車にも適用、インドでは40万台/年規模の生産を始める計画とか。
これにより、稼働率の低い工場へ生産数の見込める車種を割り当てる事が世界レベルで可能となり、ルノーとの部品共通化により、4割程度コストを低減出来る見込みと言います。
またロイターによると、同社はコスト削減に向けてダイムラーとも2017末を目処に小型高級SUVの共同生産を検討しているようです。
具体的にはメルセデスベンツの次期「GLA」とプラットフォームや部品を共有するインフィニティの新型SUVの開発を計画しているようで、両ブランド車を日産のメキシコ工場で生産する模様。
日産は第3四半期決算で、前年同期比約18%増となる累計2,741億円の純利益を挙げているものの、当初に掲げた通期の純利益目標を期中で4,200億円→3,550億円(-650億円)に下方修正するなど、経営状況に足踏みが見られ、これらの大掛かりな改革により、新目標の必達を目指しているようです。
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