日産が採用するレーシングカーと共通するルームミラーとは?【動画】

フロントウインドウの上部に備わっているルームミラーに革新的なアイデアが登場です。

日産が開発した「スマート・ルームミラー」は、リアウインドウに設置された高解像度カメラによる鮮明な画像を液晶モニターに映し出すというシステムなのです。

これまでの鏡を使ったルームミラーでは、後席乗員やラゲッジの荷物、またピラーなどによって死角が生まれていましたが、この「スマート・ルームミラー」は、そうしたウィークポイントを解決、まさにクリアな後方視界を生み出してくれるといいます。

新開発の液晶モニターは、通常のモニターが使っているアスペクト比(4:3もしくは16:9)と異なる、約4:1という特殊な形状とすることで、画像をルームミラーの一部に収めるのではなく、全面に映し出すことを可能としているのも注目点。これにより、従来の感覚で後方を確認できることが期待されます。

 

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後方映像を撮影するカメラは、新開発の130万画素の高性能狭角カメラを採用。一般的な、バックモニターに使われている広角カメラでは、距離感がわかりづらいという欠点もありますが、このカメラは「スマート・ルームミラー」の用途に合わせて開発したもので、高画質かつ正しい距離感でモニターに映し出すことを可能にしたといいます。

さらに、画像処理にも工夫が凝らされています。降雨時や降雪時、また薄暮や夜間などの様々な環境下において、クリアな映像を映し出すように、カメラ制御と画像処理がなされているということです。

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なお、2014年3月4日からはじまるジュネーブモーターショー2014において、この「スマート・ルームミラー」は出展されます。また、2015年からは「スマート・ルームミラー」をグローバル展開予定で、日本市場において今年春からディーラーオプションとして販売を開始する予定と発表されています。

Nissan ZEOD RC unveiled at NISMO HQ in Yokohama.

 スーパーGTのようなハコのレーシングカーでは、カメラとモニターによって後ろの様子を確認するようになって久しいところですが、「スマート・ルームミラー」の技術は、ル・マン24時間耐久レースへ出場予定のZEOD RCにも採用予定となっているほか、NISMOが開発するレーシングカーにも拡大予定ということです。

(山本晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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