eKスペースとデイズ・ルークスの助手席の足元には、「12Vエネルギー回生システム」であるパナソニック製の車載用ニッケル水素電池システムが搭載されています。こちらはスズキのように助手席の座面下でありますが、カーペットの下にあるため後席から丸見えではありません。
スズキの「エネチャージ」はリチウムイオン電池ですが、eKスペースとデイズ・ルークスではコスト面で有利でありながら、性能的にもリチウムイオン電池と大きな差はなく、信頼性も高いということでニッケル水素が採用されたとのこと。
「12Vエネルギー回生システム」は、鉛電池の電圧に合わせた12V設計とし、高温特性を高めたニッケル水素電池セルを採用することで変圧器を不要としているのもメリットでしょう。
また、減速時の回生エネルギーの効率的な再利用による燃費向上、メインバッテリーである鉛電池の長寿命化など、アイドリングストップ車の高機能化にも貢献します。
eKスペースとデイズ・ルークスは26.0km/Lで、タントの28.0km/L、スペーシアの29.0km/Lとの差は大きく、スーパーハイトワゴンは居住性、実用性重視とはいえ、タントやスペーシアと比べて、室内の広さなど「数値」では確かにeKスペースとデイズ・ルークスが上回りますが、燃費を含めたトータル性能にユーザーがどう判断するか、注目が集まります。
eKスペースはすでに年末から約7000台の受注を受けており、月販目標台数は2500台ですから、発表後もどれくらいのお客さんをつかみ続けられるかにも注目です。
(塚田勝弘)